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Life will be beautiful

カテゴリ:かぞくのこと( 23 )

旦那、その後 ~弁護士に会う~

戦い翌日、旦那はいつも通り仕事に出かけた。
だが、会社では仕事を与えられず、事務的な書類の処理や電話対応をするのみであった。
苦痛の内勤業務を終え、社長から再度「週明けに辞令を交付するから」と念を押され、帰宅した。

その日の夜は弁護士との面談があった。
義母に息子を託し、旦那と弁護士事務所へ。

弁護士はネットで探した。
いまどき何でもネットで探せる。
じゃ●んのような旅行サイトのように弁護士さんが集うサイトがあり、その中で比較的対応が早そうで、労務問題に長けてそうな人を探した。
本当は労務専門がよかったのだが(旦那が日中に連絡して、アドバイスをくれた弁護士さん)、昼間しか対応ができなさそうだったので、↑のサイトで探したのだった。

事務所は中心街のマンションの一室。
チャイムをならすと弁護士さん自身がでてきた。
席に着くと、お茶をもってきてくれた。
どうやら完全一人でやっているようだった。

一応相談料30分5000円であり、時間もないため、すぐに相談開始となった。
私は前日のうちに効率よく弁護士さんに相談する為、これまでの経緯と質問したいことなどをA4にまとめていた。
それに沿って話そうとしたのだが・・・旦那が話だし、しかもそれは要領を得ず、しまいには弁護士さんに「それは質問の答えになっていないですね」と言われていた。
もう132.png
もちろん本人に起こった身の上のことだから、旦那が話すのは当然だけど、話すならこの30分を有効にするようなものにしてくれ・・・と心の中で思う。
旦那はこれまで自分がしてきた仕事や今回のことに対する感情をむき出しに語っていた。
おいおいと思いながらも、こういうことって冷静な第三者の方が要領を得るのかもしれないと思った。

しょうがないので、私がヘルプをしながら、話を進めてもらった。
まず今回の戦いの引き金となった契約書をみてもらう。
弁護士さんは労働基準法に始まり、いくつかの労働に関する法律を私たちに提示しながら説明してくれた。
で、言われたことは以下の通り。

①契約書の記載事項一つ目の「仲介業者への手数料を支払うこと」は全く持って何の拘束力もないこと。ナンセンスなこと。
②二つ目に記載されている新たな給料は現給料から20%のカットとなるため、これは法をおかしていること(余程の事情がある場合は除く)。

つまり、この契約書は大いに問題があるのだ。
ただどんなに問題があってもサインしてしまえば、承諾したことになる。
旦那の逃げ切りが勝ったというわけ。
さらに契約が成立しなかったわけだから、これまで通り給料は支払う必要がある。

しかし、法律も非常に大事だが、会社の就業規則もそれに匹敵、時にはそれ以上に大事なものになるという。
余程のあくどいことが書いてない限り、就業規則が優先となる(就業規則は基本的に法律に基づいて作成されるため、なんでも書いていいというわけではないが)。
↑の内容も一般的な話であり、万が一就業規則に①②を否定する内容が書かれていた場合は100%の保証というわけでもなくなるらしい。

だが、その契約書も今は回収されてしまった。
そもそも回収するという時点で、社長側がこの契約書がまかり通ると思っていた可能性は低く、旦那に「できない」と言わせる手段だったにすぎないと予測する。
新たに休み明けに渡されるという辞令がどのようになるか。
そこが怖いところ。

最後に弁護士さんに聞いた。

この契約書を含める会社側の対応は簡単に言うと、旦那を辞めさせるためにやっていると思われる。
これは「会社都合の退職勧奨」になるのではないか?
法的に問題はないのか?

弁護士さんは「そうですね、これは退職勧奨ですね」と言ったが、続けて
「ただdckumaさんはこの会社にこれからもずっと居続けたいですか?居続けたいというのであれば、法的に戦うことは可能でしょう。でも、辞めたいのであれば、泣き寝入りのような状態ではありますが、退職勧奨と言っても最終的には自己都合退職になるでしょうね。しかも、会社側が会社都合と言うことはまずないです。」

私の調べた範囲では会社都合退職となった場合、会社側は条件によっては助成金の打ち切り、賠償金の支払いなどのデメリットが生じるため、ブラック企業は特に何が何でも自己都合にもっていこうとする。
退職勧奨は曖昧で、会社側が認めることはないし(やめさせるつもりで言ったわけではないと言われればそれまで)、その行為にこちらが耐えかねて「辞めます」と言ってしまえば自己都合になる。
この会社もその方法を取ってきたというわけだ。
勤続年数が長い社員がいないことを考慮すると、初めての手口ではなさそうだ。

旦那はもちろん辞めたいと思っているが、できるだけ自分に不利な条件での退職は避けたいところ。
でも、会社側と交渉するためには自分もそれなりに踏んばらないといけない。
そんな精神状態ではもはやなく、目を潰れる程度の損であれば、甘んじて受け入れて会社を去るのがよいであろう。
弁護士さんとの面会は「会社側の言ってきたことは専門家がみてもおかしい」と教えてくれただけでも、私たちにはすごく意味あるものとなった。

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by dckuma | 2018-10-14 00:40 | かぞくのこと | Comments(1)

旦那、その後 ~戦闘編~

決戦日当日。

旦那にどんなことがあっても契約書にはサインするなと念を押し、仕事に向かった。
旦那もそれだけは絶対しない、と言っていたが、私はあの社長夫婦の様子からすると、悪徳商法並みに印鑑押すまで監禁することもあるかもしれないと思っていた。
それまでに聞いていた旦那がとった録音。
社長はやはり社長であり、理路整然風に高圧的であった。
一方、専務の社長夫人は女性ならではのヒステリックさ。
女性なら冷めた目で見れても、男性には社長よりも耐え難い存在でしょう。

だから、旦那を戦場に送り出している気がしてならなかった。
きっと戦闘開始は18時以降の時間外。
もし21時までに旦那が返ってこなかったら、会社に電話してみよう。
電話に出なかったら、警察に電話してもいいかもしれない。
そこまで考えていた。

そして、そろそろ18時になろうとしていた頃、旦那から電話が。
もう、終わった!?
意外とあっさり終わったのかと電話に出てみると・・・
「話し合いは今からなんだけど、家にICレコーダーない??」
と押し殺すような声で話してきた。
どうやらトイレから電話をかけてきたようだった。
「え?レコーダーって持って行ったんじゃないの?」
念のため、いつもレコーダーを置いているパソコン周囲をみてみるが、やはりない。
「そうか、ないか・・・。落としてしまったかも。とりあえず電話切ります!」と言って切れた。

ただでさえ不安な中、決定的証拠となるレコーダーがないなんて。
不安は倍増どころから何百倍にもなった。
食事もろくに喉を通らず過ごす時間・・・。
あと少しで9時だ。
帰ってこなければ、会社に電話、会社の対応次第では警察・・・そんなことを何度もシミュレーションしていた。

そして、21時を過ぎた頃、旦那が帰宅した。

あー、よかった。
でも、安堵も束の間、矢継ぎ早にどうだったか聞く私。

「とりあえず、サインはしなかったけど、本当にすごかった」

戦場から戻った旦那は当たり前だけど、憔悴しきっていた。
昨日もらった契約書はやはりサインできないと言ったところ、専務は金切り声を上げヒステリックに旦那を罵倒し、社長は旦那を犯罪者張りに非難した・・・そうだ。
つくづく録音できなかったことが悔やまれる。
旦那が犯したレコーダーを失くすという失態も正常ではない精神状態がそうさせたのかもしれないけど。

専務のヒステリーは論外であったが、社長は旦那がいかに悪いことをしたかということを正論風に言ってくるため、次第に旦那も「自分が悪いのでは・・・?」と錯覚してしまったと言っていた。

「君はできると言ったんだよ。それなのに成果を出していないじゃないか。嘘をついたんだね?」
→そりゃ、入社面接でできないなんてあらかじめ言う奴なんてそうはいないよね?しかも、本気で旦那も前職と似た業種だったので、過去のツテを何らかの形で生かせると思っていた。そうさせなかったのはお宅ですよね?
「こっちは君を雇うのに80万円もの仲介手数料を払ってるんだよ。正直、アカだよアカ。払ってもらって当然だよ」
→いや、全然当然じゃありませんよ。そんなに仲介手数料取られたくないんだったら、そもそもハローワークだけで登録しとけばいいんじゃね?
「君、全然仕事もしないし、正直言って懲戒免職にしたっていいんだよ」
→旦那があぐらかいて、会社でネットサーフィンしてるとか、営業と言いながら公園でくつろいでたら、どうぞ懲戒免職してくださいな。違いますよね?仕事してますよね?

ま、書けばキリもないし、録音出来なかったため、ほんの一部しか紹介できないが、冷静になればツッコミどころ満載だった。
だが、集中砲火を受けている旦那はどうしたらこの場を切り抜けられるか、そればかり考えていた。

ひとしきりしゃべり終わると、社長は「君これからどうすんの?」と聞いてきた。
旦那の心は限界。
「・・・この条件では働けません」と答えた。

すると社長は「ああ、そう。それなら仕方ないね。その契約書返して」と言って、旦那に渡した契約書を回収した(もちろんコピーはとっていたが)。
そして、
「来週新しく辞令を交付するから。今日は帰っていいよ。」と言った。

解放された旦那であったが、最後のセリフに新たな不安がよぎる。
私は話を聞いて、おどしのような契約書をちらつかせて、最終的には旦那から「働けない」という言葉を引き出したかったのではないだろうかと思った。
会社は悪いことをしていない社員の首を勝手にはきれない。
でも、自分から言わせればやめさせることができる。
そんなシナリオは最初からあったんだろうなと思ったが、その状況で彼らに誘導されてしまった旦那を責める気にはならなかった。


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by dckuma | 2018-09-30 15:06 | かぞくのこと | Comments(1)

旦那、その後 ~戦闘開始編~

その日は突然訪れた。

ある日のこと、旦那が珍しく日中に電話をかけてきた。
私が仕事中なのを知っているのに、だ。
よほどの緊急事態と思い、人気のないところに行って、電話をかけなおす。

すると・・・

「今日いきなり、朝行ったら契約書を見直すと言って、新しい契約書をもらった。今日の夕方に返事しろと言われたけど・・・」

旦那の切羽詰まった声。
悪い話と分かりながら聞くのも怖いものだ。

「契約書に『人材派遣会社に支払った仲介手数料80万円を支払うこと』『給料は○○円(現在の20%カット)にする』と書いてあった。こんな条件飲めるはずがない。向こうの言い分は俺が向こうの期待する働きをしなかったからだって言うんだけど・・・」

「はあ?ちょっとありえなくない?仲介手数料払えって普通じゃないって。弁護士に相談した方がいいよ!」

旦那の話を聞いて、スルッと弁護士のアイディアが湧いたわけではない。
以前に旦那の友人が会社とトラブって弁護士に相談していたときいていたことと今回なんだか今までとは様子が違ったため、いざとなったら弁護士に頼むか・・・ということを事前に話し合っていたからだ。
と言っても、あてがあるわけではない。
旦那も仕事の途中だったため、一旦電話を切り、私は労働問題を専門とする弁護士を探した。

それから数時間して、旦那から再び電話があった。
旦那も旦那なりに弁護士を探して、とりあえず無料電話相談をしてくれるところをみつけ電話したらしかった。
非常に対応してくださった弁護士さんは丁寧で、旦那の現状を聞いて「その契約書はおかしい。決してサインをしてはいけない。サインを拒否した後、向こうがどうでてくるかで今後の対応が変わる」ととりあえずのアドバイスをもらえた。

旦那は絶対サインはしないという意気込みで会社に戻った。
「妻と相談してサインするので、今日はサインできない」とごまかした。
だが、社長夫妻は「そんなことも自分で決められないのか」「君はできるとか言って、僕たちをだましたんだよ」などなどサインをするよう迫ってきた。
そりゃそうだ。
向こうにしてみれば脅してでもサインしてもらえれば、超安月給で済む上に仲介業者に支払ったお金が返ってくるのだから。
多分旦那は弁護士に相談していなかったら、閉鎖空間で二人に尋問され、ついサインをしてしまっていただろう。

旦那はどうにか1日の猶予をもらって、その場を切り抜けた。

でも、逃げ切ったところで、明日からどうしたものか。
私たちは途方に暮れていた。
正直「辞めたい」状況ではあったが、会社規定によると1ヵ月前には退職意思を伝えなければならない。
あんな契約書を出してくるぐらいだから、彼らも法的に攻めてくるかもしれない。

やはり専門家によるアドバイスが欲しかった。
旦那が日中に相談した弁護士は平日の日勤帯のみの対応。
夜間に相談に乗ってくれるところはないかネットで探し、緊急対応してくれるところはいくつかあったが、どこも本日は無理との事であった。
最短で対応してくれるところが、翌日の夜。
決戦日は翌日であり、本当はその日にどう対応すべきかを一番聞きたかったのだが、このやりとりがすんなりと1日で終わるとは考えがたく、とりあえず予約した。
その弁護士さんも日中に電話した弁護士さん同様「決してサインはしてはいけない」とアドバイスをくれた。
また「録音すること」「可能であれば会社の就業規則をもってくること」とも言われた。

実はすでに録音は始めていた。
会社がブラックじゃ?と思い始めたころから。
だが、会社の就業規則は原則社外秘であり、旦那の職場は社長の背側にある本棚に社員「いつでもみていいよ」というスタンスで立てかけられていた。
常に専務が目をみはっている状況で、コピーはおろか、目を通すことすら難しい環境であった。

私たちは就業規則の入手は難しいだろうと考えた。
ただサインはしないこと、録音することはきちんとしようと決め、翌日を迎えた。

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by dckuma | 2018-09-17 19:36 | かぞくのこと | Comments(2)

旦那、その後 ~同僚編~

ちょっとここで、旦那の同僚についてご紹介。

この会社での実働部隊は旦那を含めて3人。
皆、転職組。

まずはSさん。
彼は営業は営業でも新規開拓ではなく、品物をお客さんに届けることを主にしていた。
そのため、ライトバンのようなものに常に商品を詰め込みでかけていた。
3人の中で一番先輩のようなのだが、完全に社長に洗脳されていた。
社長にほぼ毎日怒鳴られて、凡ミスも頻発しており、精神発汗などもみられ、どうみても精神的に異常をきたしているようだった。
旦那が在職中には交通事故も起こしていた。
だが、ある日旦那が「大丈夫ですか?」と声をかけたら「なんですか?どうもないですよ」と何か問題でも?と言いたげな態度をとられたとのことであった。
Sさんを正常な感覚に戻してあげることはそう容易なことでもなさそうだった。
ましてや自分のことが精一杯で彼のことまで手が回らない状況であったため、以後Sさんとの絡みはなくなった。

次にWさん。
旦那入社後の教育係を担当してくれた方。
歳は旦那より一回り近く年下。
時々謎の早退をしていたが(社長容認)、後に早退の理由が明らかに。
この会社に入社後、詳細にはかけないが、刑事事件を起こして裁判所に行く必要があり、早退していたとのこと。
そして、旦那の教育がひと段落したら、退職予定ということも分かった。

Wさんは最初、旦那が道を覚えたりするのが遅いため、しばしばいらいらした姿をみせていたが、旦那が一度飲みに誘って、そこで打ち解けた。
そして、知ったことは、端的にいうと、社長がその刑事事件をネタに安い給料で彼を働かせていたという事。
↑はこちら側の表現だが、社長からすると「すぐ首にもできるけど、それじゃあかわいそうだろう。だから、少しを猶予を与えてあげた」というスタンス。
旦那は社長が「ほんとは秘密だけど」とかいいながら、旦那に事件の話をしてきたため、内容を知っていたのだが、Wさんの人となりを知った後は「本当にそんな事件を?会社のストレスのせいじゃ?」と思っていた。
だから、Wさんとの会話の中ではもちろん知らないフリをしていたわけだが、その悪条件での仕事もWさんは「会社に迷惑をかけたから仕方ない」と考えていた。
Wさんは月給から時給に変えられ、社会保障も残業代も支払われないという状態。
先輩と言えども中途採用で、数年しか働いていないため、もちろん会社規定にのっとり退職金も支払われず。
どうやら社長は社労士からアドバイスをもらいながら、会社に不利にならないような形で、彼を退職に追い込んでいるようだった。
客観的にみれば、社長は社員のことを考えた「やさしい人」だが、内情を知っていると安月給で働いてくれるいいカモを見つけたと喜んでいる悪人でしかない。
Wさんは旦那と飲みに行った際、旦那が「僕は君が何をしたか知らないけど、社長にあんな扱いをうけなきゃいけない人じゃないと思っている」と言ったところ、涙ぐんで「もっと早く(旦那と)出会いたかった。ありがとうございます」と言ったらしい。
旦那のみならず、相当精神的に追い込まれているんだと分かった瞬間だった。

Wさんとは結果的に退職時期が重なったため、事務的なことで数回連絡をとっていたが、以後はわからず。
元気であることを祈ります。

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by dckuma | 2018-09-07 13:07 | かぞくのこと | Comments(0)

旦那、その後 ~豹変編~

実はまだこの時点で、完全にブラックとは思っていなかったワタクシ。
回顧して、あの時にすでにその片鱗あったじゃん!と今になって言ってるだけ。
当時は「ちょっと変な会社だね」ぐらいの捉え方だった。

でも、2か月間の研修期間を終える頃、旦那が徐々に憂鬱そうになっていった。
というのも、研修期間は先輩社員について回っていたため、旦那自身が直接怒られるということはなかったのだが、研修期間が終われば、独り立ち。
自分もあんな風に怒られるのか・・・、とため息の日々。
どうやら他の社員には怒鳴り散らし、社長夫人の専務はヒステリックに怒っていたらしい。

だけど、私は心の中で、「そんな大げさな」と思っていた。
そして、いい年して、社長に怒られること前提でビクビクしている旦那を冷ややかな目で見ていた。

そんなある日のこと。
社長から今度歓迎会をするとのお声掛けがあった。
飲み会好きの旦那はみんなとの距離を縮めるいいチャンスだと、楽しみに出かけて行った。

だが、蓋を開けてみると飲み会は社長と専務の社長夫人と旦那の3人。
他のメンバーはいなかったのだ。
それでも、社長と打ち解ける機会だと頑張る旦那。
お酒もたくさん飲んで、いろんな話をして思ってたよりは楽しい時間だったようだ。
帰宅後、「仕事場では怖いけど、案外オンとオフがはっきりしている夫婦みたい」と言っていた。

それからしばらくして、研修期間は終了し、とうとう独り立ちの日がやってきた。
やはり先輩社員がいなくなると道路事情を知らない旦那の動きは一気に鈍くなる。
最初は旦那に対して穏やかに接していた社長も次第に旦那に対して声を荒げるようになっていった。
残業がないと謳っていた会社だが、「あなたの仕事が遅いから帰れないんだよ」と残業代も支払われず。
GPSで行動制限され、昼食もコンビニのおにぎりを社用車で慌てて食べる日々。
しまいには旦那のプライベートにまで口を挟み、「家に帰って晩酌するとは緊張感がない」「あの時(歓迎会)はかなり飲んだな。ビール代だけでももらえばよかった」
など言うようになった。
毎日のように罵声を浴びせられ、旦那も精神的に参り、ミスもちらほら。

それでも私は、基本旦那は愚痴っぽいところがあるので、当初↑の話を8割ぐらいにきいていた。

そんなある夜のこと。
旦那が帰宅後に「もしかしたら近いうちに給料が下げられるかもしれない」と言ってきた。
ただでさえ薄給なのにこれ以上下げるってどういこと!?

で、詳しく聞いてみると、きっかけがあった。

精神的に追い詰められた旦那はとある日のこといつものように社長と専務から怒鳴られ、思わず帰宅時のロッカーのドアをバン!と強く締めてしまった。
その態度に逆上した専務が「なんなのよその態度!!」とヒステリックに叫んだ。

確かに感情をあらわにしてしまった旦那はよくない。
でも、積もりに積もった結果でもある。
旦那は帰宅後自分の態度を反省し、翌日から気持ちを改めて、仕事にでかけた。

だが、その日を境に旦那の立ち位置は奈落の底まで落ちてしまった。
事あるごとに専務から「なんなのその目つき」「なんなのその態度」「自分の置かれている立場わかってるの?」と旦那の一挙手一投足にイチャモンをつけてきた。
そして、その数週間後、社長より「こっちが望む働きをできていないから給料を下げる」ような話をしてきたのであった。

とはいえ、まだ独り立ちして1か月程度。
いくら中途の経験者とはいえ何のコネクションもないアウェイの土地で1か月で望むような業績を上げるというのは無謀では?
いや、そんなものなのだろうか。
私にはわからなかったが、旦那の尻を叩くための手荒な手段なのかもとも思った。

しかし、彼らは本気だった。

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by dckuma | 2018-08-29 00:48 | かぞくのこと | Comments(0)

旦那、その後 ~気付き編~

お久しぶりの旦那の話。

どこまで話したか思い出せないが、確か義母の話の合間に旦那の仕事話を織り込んだような。
ということは旦那が無職になったという話が最後かな?

実はその後、それまでにも十分すぎるぐらいいろいろあったのに、トドめの出来事があった。

いわゆるブラック企業に入社してしまったのだ149.png149.png149.png

あれは約1年前のこと。
営業方針が合わず、私の知らない間に話が進んでいた建設関係の仕事に転職したものの数日でリタイアした後、2ヵ月間就活が続いた。
最初の転職時よりは状況ははるかに悪く、なかなか面接までこぎつけることができなかった。
それもそうだ。
初回の転職時より2歳も年を取り、履歴書には短期間勤めては辞めた記録が付け足されている。
特別な経歴もなければ資格もない。
書類の時点でアウトなのは客観視すれば当然のことである。

でも、旦那にもいいところはある。
一旦はまれば、集中力があるし、根性はある。
この一連の転職騒動においてはかなり自分自身のいけない点を反省しているし、きっと新たな就職先でそれは生かされるはず。
幸か不幸か場数踏んで、面談にも慣れてきたし、逆に言うと面談までこぎつければある程度魅力増しに対応できるのでは?

だから、ひたすら少しでもいいかな?と思うところには応募を続けた。
それはありとあらゆる転職サイトだったり、ハローワークだったり。
そうこうしているうちに10件に1件ぐらいはひっかかるようになってきた。

ただ、面談までいける会社って大体2パターン
一つは原則全例面接。
そして、もう一つは退職者が多い会社。
圧倒的に後者が多いんですけど。
退職者が多いというのは会社としての魅力が乏しいところ。
求人の見た目条件がアウトなところは求職者側で選別できるのでまだ良しとして、入ってみたら140.pngな会社はいわゆるブラック企業の可能性が高い。

そして、無職生活が2ヵ月ぐらい経過した頃、とある会社が旦那に興味を示してくれた。
小さい会社だったが、旦那の過去の経歴をかって、即戦力としてぜひ来てほしいとの事であった。
転職活動初期には前職と同じような業種を希望していたのだが、この頃には諦め、幅広くいろんな業種をあたっていた。
そんな中で同業種の会社からのオファー。
取扱商品は若干異なるが、いずれここでの仕事が安定すれば、以前勤めていた会社で今も連絡をとっているお客さんとまた仕事ができるかもしれない。
期待に胸が膨らむ旦那。
とりあえず面接に行くことになった。

社長と社長の妻が専務を務める小さな会社。
旦那の経歴を見て「うちのやり方を覚えてもらって、それから自分のやり方をとりいれてもたったらいい」そんなスタンスだった。
給料もスタート時点は結構低いが成果によっては必ずそれに見合った額を出すとも言っていた。

帰宅後、「すごくやり手っぽい社長だった。↑とも言っていたし、悪くはないような気がするけど、給料がやっぱりねぇ。せめて交通費だけでも満額出してほしいんだけど」と旦那。
「それなら交渉してみれば?」
ということで、メールで交渉してみることに。
すると、お返事ではOKとのことであった。

ただ・・・
・交通費を上限超えて出すのは初めてであることの念押し
・今回人材派遣会社を介しているため、自分たちが仲介手数料を払う必要があること
・だから、それ以上の働きをしてもらう必要があるので、2-3年は最低働いてもらう
・喫煙は勤務中はもちろん通勤、帰宅途中もだめであること

なども書かれていた。
この時点で、旦那は妙に細かいなと思ったが、背に腹は代えられない状況でもあったため、目をつぶった。

そして、入社。

まずは年下の先輩社員に同行して営業活動を行った。
基本営業範囲は福岡県内なので、社用車での移動であったが、福岡に来てまもない土地勘のない旦那は次第に不安を感じるようになった。
先輩社員が常に時間に追われているように運転していたからだ。
というのも1日に訪問する会社は20~30件。
勤務時間内にすべてを回るためにはかなりの効率性を要する。

で、ある日のこと。
先輩社員に言われて、練習として旦那が運転することになった。
しばらく走っていると、先輩社員の携帯が鳴った。

社長からだった。

その電話を受けた後、先輩は「僕が代わります」と言って、運転を代わることになった。
どうやら社長が「誰が運転してるんだ?のろのろと走って、どこに向かってるんだ?間に合わないから代われ!」といってきたのだ。

で、ここで疑問が生じるであろう。
会社にいる社長がなぜゆえに車の走行を把握しているのか。

旦那はこの時初めて知った。
社用車がGPS管理されていることに。
そして、ふと思い出す。
社長の席の近くにあるモニターの存在を。

タクシーや運送会社ならわかる。
でも、営業でGPS・・・。
と思っていたが、前にエステティシャンとの施術中の会話で、「昔勤めていた会社がブラック企業で、営業マンがみんなGPSつけられてたんですよ!」って言ってたのを思い出した。

ってことは・・・?

ブラック企業 !?

つづく

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by dckuma | 2018-08-16 01:28 | かぞくのこと | Comments(2)

この2日間の騒動は短かったけれど、私の心には深い傷を残した。

旦那は義母が反省したことで「一件落着」と言った感じだった。
でも、私の気持ちは謝られてもすぐには許せるわけもない。
そのことを旦那に伝えると・・・

「許せないの?許せなかったらもうやってけないじゃん。母親に大阪に帰ってもらう?」

と言ってきた。

え?
許せない私が悪いの?
自分の母親がやったことに対して妻が深く傷ついているというのに他に言うことはないんかい?

「極端な例えだけど、殺人を犯した加害者が謝ったからって言って被害者はすぐ許せると思う?謝った人間は解放感があるかもしれないけど、傷ついた人間からすればすぐにはい、そうですかと言って割り切れるものじゃない」

と返した。

あの日以来何かスッキリしたような義母と一件落着~♪的な旦那とは真逆にもやもやした気持ちを抱えていた私。
あの時いろんなことを言うチャンスだったのに何故義母に気を遣った発言をしてしまったのか猛烈に後悔した。
そう、義母にトドメを刺すことばを私は幾つももっていたはずだった。
言ってたら義母との関係にも終止符を打てたはず。
でも・・・自分が可愛かったのだろうか。
それとも旦那や義母がかわいそうだと思ったのだろうか。
私はトドメの言葉を飲み込んだ。

ああ言えばよかった、こう言えばよかったと日に日に後悔は増していった。
同時にいつまでもあの日の出来事がトラウマのように私に付きまとっていることに苦しんだ。
義母は優等生のように振る舞い、旦那はそれを見て安心しているようだった。
私一人だけ消化できていないことに誰にも相談できなくなっていた。

だが、ある日新聞を読んでいた時のこと。
心の相談コーナーに「許すべきなのに許せない」という相談があった。
内容は全く異なるものではあったが、許せないことに苦しんでいることは一緒。
その答えは・・・「許さなくていい」とのことであった。

ひどいことをされて許せないのは当然。
許そうと思うからいつまでも囚われる。
自分のペースでゆっくり消化していけばいい。

なんかスーッとした気持ちだった。

以後私は義母に対する気持ちを自然に任せることにした。
そして、あの時義母に発しなかった止めの一言はいざというときの剣として私の胸に締まっておくことにした。
すると次第にいろんなことに寛容になってきた。

なんか人の弱みを握って、取り繕っている自分にいやな気もするが、自分の精神衛生上、一番納得のいく落としどころ。
これが本当の「鬼嫁」だな、なんて思いながら、表向きは平穏な日々を過ごしている今日この頃であった。

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by dckuma | 2018-03-14 22:57 | かぞくのこと | Comments(0)

バトル翌日

翌日の朝、もちろん義母は我が家に現れなかった。
一方、一晩経って私の心は晴れるどころか荒れ狂っていた。

今まで生活習慣が異なる人間同士が近くにいれば、多少の行き違いはある。
だから、多少の人間関係の不快感は覚悟していたし、時間がかかってもいずれは段々角が取れて、丸くなっていくだろう。
ドラマで観るような嫁姑関係とも違ってたし、ココで時々吐き出せばうまく付き合っていけるだろう。

そう考えていた。

だが、昨日の一件で、私の考えは甘かったとわかった。
私なりに頑張ってきたことは義母にとっては「鍵」一つで壊れるような「しょうもないこと」であり、私の自己満足に過ぎなかったのであろう。
だとしても、義母にあんな言われ方をするようなひどいことをしたわけでもなく、「ストレスがたまっていた」「虫の居所が悪かった」などの精神面を考慮したとしても到底納得できるものではない。
もう限界かも・・・。
義母には関西に戻ってもらおう。
でも、旦那にとっては唯一血のつながった家族。
本当にそれでいいのか?

仕事の間もずっとそのことばかり考えていた。
その日暇だったことが唯一の救いであった。
そして、最終的に決めたことは「義母の今日の態度で決めよう」ということであった。

仕事からの帰宅途中、義母との戦いに備えていろんな文言を考えていた。
日中旦那からメールが入り「だいぶ落ち着いている、昨日のことを反省しているみたい」とのことであったが、今回ばかりは「ああそうですか」と素直に許せる状態ではなかった。
旦那には「ごめん、だからと言ってすぐには許せない。言いたいことは言わせてもらう」と伝えた。

家に帰ると、義母の靴が我が家の玄関にあった。
旦那が玄関まで来て、ハル君を抱っこした。
その後ろに義母の姿が見えたが、私は無視をした。
服を着替えた後、キッチンに行き、ハル君の夕飯の支度をした。
義母は私に話しかけるタイミングを見計らっていたようだった。

そして
「dckumaさん」
無視する私。
するともう一度「dckumaさん」と義母。
「なんでしょうか?」
私は突き放すような言い方をした。
「昨日はごめんなさい。あんなことを言って、私どうにかしてた。本当にごめんなさい。」
「申し訳ないですけど、謝られたからと言ってすぐに許すことはできません。」
「そうよね。すぐに許してとは言わない。でも、時間がたってもどうしても許せなかったら言って。私ここを去るから。」
許せなかったら言って?これって、私が言えないこと分かってて言ってるよね?と心の中で思う。
「なんですか?その上から目線な言い方。」
「上から目線だなんて・・・そんなつもりは全然ないの。ただ言い訳がましいけど、これからの生活が不安で・・・。dckumaさんには言えないけど、Mの仕事も決まらないし、借金して生活するのも限界があるし、いつまでもdckumaさんに甘えるわけいかないし、そんなこと考えてたら自分が邪魔じゃないかと思って。昨日鍵がかかっていた時そんな気持ちが爆発して締め出された!と思ってしまったの。本当にごめんなさい。」
「でも、鍵が原因だとしても怒りの矛先を私に向けたということは普段から私に対してそういった思いがあったからですよね?」
「そんなことは決してない。昨日は本当に私がどうかしてた。自分でもなんであんなことを言ったのか、夜になって自分に腹が立ったし、恥ずかしくて朝は顔も出せなかった」
「昨日は特にハル君が3日間病児保育に通って、明日熱が出たら4日目はどこの病児に預けようか考えたり、Mが内定をもらったからそれについても話さなければならなかったのにお義母さんのせいでそれどころじゃなくなったんですよ。いい加減大人になってください。今までにも何度もこういったことありましたよね?自分一人で勝手に邪魔だと思い込んで。Mと結婚した時からお義母さんの面倒をみなきゃいけないと思ってたし、追いだそうだなんて思ったことありません。私なりに努力していたつもりでしたが、あんな態度取られて、申し訳ないですけど、すぐに気持ちを切り替えることはできません」
「dckumaさんがいろいろしてくれたことはよくわかってる。許してもらえないかもしれないけど、これまで通りにさせてください。それでもだめだったら、本当に言って。出ていくようにするから」

こんな感じで終了した。
昨年5月ごろの出来事のため、↑のやりとりも端折ったもの。
義母に言われたことも先日書いた内容よりももっとたくさんあった。
書いているうちにいろいろ思い出してきて、すっきりするつもりで書いたのに逆に当時の気持ちが蘇ってきて、気分が滅入ったりもした。
そのくらい今も私の心に深い傷となっている。

そして、その後・・・についてはまた今度。

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by dckuma | 2018-02-13 22:16 | かぞくのこと | Comments(4)

バトル

ずっと書こうかどうか悩んでいたことがある。
我が家に起こったとある騒動について。
ためらっていた理由は自分の黒い部分が前面にでてしまうのではないか、ということ。
でも、騒動から数か月経ち、自分も冷静になれたこと、やっぱり吐き出すことは自分の心の健康につながると思い、書くことにした。

その騒動とは・・・

旦那が無職になり、約2ヵ月が経とうとしていたある日の夕方のこと。
その日はハル君が熱をだし、自分の病院の病児保育に預け、また旦那から一社内定をもらったという報告を受けた、いつもと違う日だった。
ハル君をピックアップし、いそいそと家に帰った私は、家に入ると、いつものように玄関のカギを閉めた。

いつもこの時間は義母が夕食の準備をしているのだが、その日は夕食を作り終え、一時的に隣の自分の部屋に戻っているようだった。
家に入ると、旦那は早速内定をもらった会社についての本題に入った。
私はハル君の夕食を作り、食べさせながら、その話を聞いた。

すると、しばらくして、玄関のドアノブをガチャガチャ回す音が聞こえた。
義母だ。
鍵が開いていない時は、すぐに自分の部屋に戻って鍵を取りに行く。
私たちが玄関のドアを開けに行くのも義母が部屋に鍵を取りに行くのもそんなに時間的差はなく、特にこの日は旦那との話を優先した。

しかし、「すぐに」戻ってくると思っていた義母は戻ってこなかった。
それよりも内定の話の方が大事。
義母もそのことは知っていたし、わかっているはずだ。

それから15分以上経ち、再び玄関のドアノブをガチャガチャと回す音が聞こえた。
1回目に来た時に鍵掛かっているの知ってるのになんで鍵をもってこないんだろう?
うちの家に忘れてるとか?
義母が我が家に来た時にいつも鍵を置いている場所を見てみたが見当たらない。
様子がおかしいため、さすがに2回目はドアを開けに行ったが、開けた時には義母の姿はなかった。
そして、今度は鍵をかけずにそのままにしておいた。

だが、義母の3回目の訪問はなかった。
夕ご飯も作ってくれているようだったし、いつもだったら、我が家にきてみんなで食事を食べている時間。
それなのにやってこない。
内定の話を中断し、旦那に義母の様子を見に行ってもらうことにした。

そして、すぐに旦那が戻ってきた。

「なんか・・・すごく怒ってる」
「え?なんで??」
「鍵を締められたからって」
「は?私がたぶんいつもの癖で締めただけなんだけど?なんでそんなことで怒るの?」
「よくわからん・・・」

というやりとりをしている最中、凄い勢いで、ドアを開けて義母が入ってきた。

「夕食の準備している間に鍵なんてかけてほしいねん!」
「ちょっと5分だけ自分の部屋にいっただけなのに!」

など剣幕でまくしたてた。
その声で泣き出すハル君。

「私はもともと鍵をかける習慣があるんです。でも、夕食の準備中はいったりきたりするだろうからと思って、かけないようにしてたんですが、たまたま無意識にかけちゃっただけじゃないですか」
「ああ、知ってるよ。いちいちいろんなところきっちり鍵かけてるもんね。しかも、たった5分ほど隣にいってる間に!」
「5分ほどって言われても、私にはわからないじゃないですか」
「それならM(旦那)が悪い。アンタが鍵をかけないように言えばいいじゃないの!」
「Mさんは関係ありません。私が鍵をかけてるかどうかなんて見てないですよ!」
「ああそう。鍵でもなんでもかければいい!二度とこの家には来ない!!」

そう叫んで、義母は我が家を出て行った。

私は悔しさと悲しさで涙があふれた。
それを見たハル君はびっくりしたように泣き止んだ。
と同時に、このやりとりの間、口をださなかった旦那に腹も立った。

「何あの態度?鍵をしめることがそんなに悪いわけ?熱だしたハル君かかえて帰ってきて、無意識的に鍵かけただけじゃん。しかも、なんでアナタはなにも言わないの!?」

すると、旦那は・・・

「うちの母親が100%悪い。とんでもないことをしてくれたと思ってるよ。でも、母親の性格上今いろいろ言っても、火に油を注ぐだけ。もう少し時間が経ったら俺が話してくる」

そして、1時間ほど経って旦那は義母の部屋に行った。
だが、すぐ戻ってきた。

「全然あかん。行ったら酒飲んでた。アレ昔からやねん。何かあると酒を飲んで、俺と喧嘩する。ああいうときはほんと何言ってもダメ。中学校の頃何度親を殺したいと思ったことか。」
「明日になったらもうちょっと冷静になると思うから、それまで待って」

旦那にとってこのようなことは「初めて」ではないんだな、と知った。
それでも自分の親、許せることはあるだろう。
でも、私は・・・。

その日はもちろん夕ご飯ものどを通らず、肝心の旦那の内定話もろくにできず、眠れない夜を過ごした。
ハル君の体調が回復していたことだけが、唯一の救いだった。

つづく

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by dckuma | 2018-01-18 22:41 | かぞくのこと | Comments(4)

4度目の正直 ~最終章~

仕事をやめた数日後、旦那は新しい会社に就職した。

前述のごとく、全く毛色の違った仕事。
これまでのスーツ姿とは異なり、作業着での出勤となった。

仕事内容は建物を建てる前の地質調査と地盤づくり。
将来的には旦那はこれを指示する立場となるのだが、まずは現場を知ることが何よりも大事。
若手の社員と共に現場へ向かった。

現地に到着した旦那は案の定右往左往。
全くの新人とは知りながら、サラリーマンとは異なり、「見て覚えろ」的な雰囲気。
特に旦那に気を遣う様子もなく、かといって嫌な態度をとるわけでもなく、旦那も必死にかじりつく。
何をやっていたのかよくわからないまま1日が過ぎ、重機と共に事務所へ戻り、帰宅となった。
変な緊張とずっと外での作業に妙に疲れたもののビールはおいしく飲めた。

2日目は地盤づくりのコンクリートを流し込む作業に参加。
段取りの悪い旦那は作業着にコンクリートをぶちまけてしまった。
帰宅すると玄関でパン一になり、そのままお風呂へ。
誰も口には出さなかったが、おそらくみんなの心の中に不安が生まれたのは間違いないであろう。

3日目。
いつものごとく1日現場仕事。
まだ3日目とはいえ、ゆっくり少しずつというよりは「とりあえずやってみたら」みたいな雰囲気。
その日の帰り、旦那は重機を載せたトラックを運転することになった。
免許的にはOKでも長年AT車ばかり乗っていた旦那にはかなりのハードルだった。
しかもサイズは家の車よりもはるかに大きいし。

そして、旦那は大通りに出る寸前でエンスト。
即座に代わってもらい、事なきを得た。

だが、この時の出来事をきっかけに旦那は私の予想をはるかに上回る速さである決断をした。

そう「退職」である。

帰宅後旦那は言った。
「俺、このまま仕事を続ければ、必ず命にかかわるような大きな事故を起こしそう。自分に対してもそうだし、他人に対しても。情けない話だけど、やめたいと思う」

まあ、旦那の姿を見て、違和感をぬぐえなかった私は、それでよいと思った。

でも・・・
生命の危機とまではわからなくても、ある程度仕事内容から向き不向きはわかってたよね?
もう46歳にもなって「やってみないとわからない」というのはチャレンジ精神ではなく、単なる無知だし、無謀。

どうしてあの時私は何が何でも止めなかったんだろう。
一縷の望みにかけてしまったんだろう。
自分を責めた。

だけど、あの時私が「いいよ」と言わなければ・・・旦那は前職の不満を言い続けてただろうし、それを聞いた義母は私に非難の目を向けたに違いない。

言い訳かもしれないけど、そうするしかなかった。

そして、旦那はまさかの「3日坊主」で仕事をやめることになった。
社長さんは「その危険に気づけることが大事。もう少し頑張ってみないか」と言ってくれたが、旦那は首を横に振った。

またもや先の見えない日々へ。
ちょうどいいタイミングで私が仕事を始めたので、生活を送ること自体は問題なかったが・・・。
まだまだ苦難は続く・・・。


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by dckuma | 2017-11-17 22:45 | かぞくのこと | Comments(4)

妻として、母として、医師として